包茎の種類とその手術法

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日本人男性のおよそ6割から7割は仮性包茎だと言われています。ちょっと驚きの数字だと思われますが、日本にはもともと宗教上の儀式である割礼を受ける習慣が無い事や、アメリカなどでは仮性包茎手術が推奨されている事も相まって、諸外国より日本の仮性包茎率がこのように高いのではないかと言われています。

包茎はなぜ問題なのか

この仮性包茎、今更ではありますが何故問題なのでしょうか?本来ペニスは大人になってくると先端にある皮がずれて後退する事によって亀頭が出ている状態になります。しかし、この状態にならずに皮が被った状態のままの事を包茎と呼びます。

本来、生殖器は子孫を残すために必要な器官であり、人間だけではなく多くの動物のペニスは包皮に包まれて守られている状態になっています。ですから、人間だけではなく、動物的に見て皮を被っている状態、つまり包茎はごく自然な形であると言えるのです。

包茎の種類

包茎には大きく分けて3種類あります。

仮性包茎(かせいほうけい)

通常は亀頭が一部もしくは全体を包皮が覆っている状態で、勃起時には痛みなどを伴う事無く亀頭すべてが露出できます。

嵌頓包茎(かんとんほうけい)

包皮輪が狭い事で亀頭を露出しようとするとペニスに締め付け感や痛みが生じる事があります。無理に包皮を下げてしまうともとに戻らなくなってしまうケースもあり、このような場合には緊急措置として手術を行う事も有ります。

真性包茎(しんせいほうけい)

包皮輪がとても小さく、亀頭が露出できない状態の事を指しています。包茎の中で最も重いタイプになります。

手術が必要な包茎とは

殆どの包茎では医学的に手術は必要ないと言われていますが、これらの包茎の中で手術が必要になってくるのが真性包茎です。

包皮の伸びが他の包茎と異なり殆ど無い事から、性交時に痛みや苦痛を伴ってしまったり、ペニスが包皮の中に入り込んでしまっています。どうしても不衛生になりがちで、炎症を繰り返したり排尿困難になりやすく、ペニスと包皮の間に雑菌が溜まりやすいため、性感染症や真菌などを繰り返してしまいます。

また、真性包茎以外では嵌頓包茎で包皮を無理に下げてしまいペニスを締め付けた状態で包皮がもとに戻らなくなってしまった場合には最悪のケースだとうっ血による亀頭壊死の恐れもあるため、緊急手術が必要なケースも有ります。

保険が適用される包茎手術とは

包茎術は基本的には保険適用内での手術は受けられません。保険を適用しての包茎手術は真性包茎、嵌頓包茎を泌尿器科で行う場合のみ保険適用内での手術が可能となっています。

つまり、包茎と一言で言っても医学的に『病気』だと認められ、手術が必要と判断されるレベルの包茎の場合のみ、保険適用内での手術を受ける事が可能というわけです。

手術をしても包茎?

この包茎手術ですが、実は泌尿器科以外にも形成外科や美容クリニックでの手術も可能です。

泌尿器科で受けられる包茎手術は背面切開法もしくは環状切開法になります。背面切開法とは、包皮口が狭いため、これを広げるための切り目を入れて縫合を行います。この手術では包皮をとりあえず剥く事が出来るようにするための処置であり、長い包皮を短くするわけではありませんので、分かりやすく言ってしまうと、真性包茎や嵌頓包茎を仮性包茎の状態にする事になります。

では、なぜわざわざせっかく手術を行ったのに仮性包茎にしてしまうのか?という事になりますが、先述した様に仮性包茎とは医学的に病気ではないため、この状態にする事で医学的に正常な状態にしているのです。これ以上のものを望むという事になると、美容クリニックや形成外科での領域となってしまい、保険適用外での手術を受ける事になります。

背面切開法のメリットですが、これは何よりも手術時間が短時間で済むという点と、切開はするが、切除はしないため、身体的な負担が極めて低いという事にあります。