基本的に子供の包茎というのは、放置をしていても大きな問題にはなりません。
1.明らかな異常がなければ良い
1-1.亀頭包皮炎を何度も繰り返している場合
1-2.包皮口があまりにも狭い
2.治療はどう行うの?
2-1.ステロイドは完治ではない
2-2.治療後にまた真性包茎に戻ったら
3.子供の場合は慌てない
4.小児の包茎に親はどうしてあげる?
4-1.小児の包茎は普通?
4-2.包皮を痛みを感じず伸ばす?
明らかな異常がなければ良い
子供の包茎の中でも排尿時に包皮が風船状に膨らんだり、排尿障害を起こしている、というような場合でなければ、そこまで慌てて治療をする必要はありません。
亀頭包皮炎を何度も繰り返している場合
排尿時に風船のように膨らんでしまったり、排尿障害を引き起こしているだけではなく亀頭包皮を何度も発症しているような場合には治療が必要になるかもしれません。亀頭包皮炎というのは、基本的に亀頭や包皮に炎症を起こしていますので、痛みもあります。そのような痛みに何度も襲われているのであれば、やはり治療が必要でしょう。
包皮口があまりにも狭い
小学生の頃に真性包茎だとしてもそこまで焦る必要はありませんが、包皮の入り口部分があまりにも開いていない場合には問題です。5円玉硬貨の穴よりも小さいような場合には、その後も自然と剥ける可能性が低いのです。
治療はどう行うの?
真性包茎の治療において使用されるのはステロイド軟膏です。大人の包茎治療においては包茎手術を受けるのが一般的ですが、子供の真性包茎の場合にはステロイドが使用されるのです。ステロイドを使用することで、包皮を柔らかくして、そのうえで治療を行います。
ステロイドは完治ではない
ステロイドを使用して包皮を伸ばすとはいっても、仮性包茎の状態にすることはできますが、根本的に包茎を治療できるわけではありません。また包皮と亀頭の癒着が若干残る場合はあります。
治療後にまた真性包茎に戻ったら
手術を行った後に再び真性包茎に戻ってしまった場合には、もう一度治療を行います。このような治療方法で子供の真性包茎は大半が治療することができます。しかし場合によっては治療をしても改善されない場合がありますが、その場合には中学生から高校生ぐらいまで経過観察を行い、最終的に手術を行う場合が多いです。
子供の場合は慌てない
子供の場合には大人のように自然と包皮がむける可能性が低いというわけではありません。ある程度は包皮が剥ける可能性がありあすので、そこまで慌てて治療を行う必要はないのです。慌てて治療をしようとせずに、まずは専門医に相談をしてみてはどうでしょうか。
小児の包茎に親はどうしてあげる?
小児の包茎というのは決して珍しいことではありません。
小児の包茎は普通?
小児の間には包茎であるのが当然なのです。包茎はそこまで心配するようなことはありません。包茎といっても、包皮を陰茎の根本側に強く引っ張られた時に、5ミリ以上穴が見られれば時間の経過とともに自然と包皮が剥けてくる可能性が高いです。もちろん個人差はありますが、小学生くらいまでは様子を見ていても問題ありません。
ただし幼児期後半になっても包皮の癒着があまりにもひどく、亀頭が一切露出せずに、放尿する時にも尿があちこちへと飛び散る場合には、包皮と亀頭の間に汚れがたまりやすくなります。そのような場合には亀頭と包皮の間に溜まっている汚れが炎症の原因となり、亀頭が赤く腫れ上がる可能性が高くなってしまうのです。
従来は、器具を使用して包皮を無理やり押し下げたり、極端に包皮のたるみが出ている部分は切開をするのが一般的でした。しかし、近年では痛みを一切伴うことなくスムーズに包皮を剥くことができるステロイド療法が取られているのです。
包皮を痛みを感じず伸ばす?
包皮を根元側へと引っ張りつつ、包皮口周辺にマイルドなステロイド軟膏を塗る治療方法になります。思春期にはステロイドホルモンが増加するという生理現象にもとづき考案されたものです。
キンダベートやロコイドなどといった軟膏を使用して1日に1回から2回塗るだけです。こちらの軟膏を使用しますが、2週間程度で包皮口が開いてくるのがわかります。これは痛みを感じることはありませんし、簡単でありなおかつ一定の効果を期待することができるのです。
小さな子供の場合には大人の包茎治療のように簡単に切開して、包皮を剥くという方法はできるだけとらないことが多いです。そのようなことをしなくても、包皮を剥くことができる、ということはもちろんですし、小さな子どもの体にかかる負担を最小限に抑えるということがあるからなのです。
包皮を広げる方法はいくつかありますが、子供の場合にはできるだけ負担がかからないように、そして子供が痛みを感じないようにステロイド剤を使用するのが理想的です。
どれだけ包茎の症状を改善でき、亀頭の炎症などを予防できたとしても、痛みが強いものや傷跡が目立つ方法での治療は最後の手段としてとっておくのが良いでしょう。
もちろん、少しでも早く症状の緩和をしたい、できるだけ早く確実に治療をしたいと思うのであれば、手術も検討してみても良いかもしれません。